迷った時にはこれ!エンディングノートの選び方
終活で話題となっている、エンディングノート。
家族への思いや自分の希望など、いろいろと書き残しておくノートですが、無料から有料のものまでたくさんあり、どれを選んでいいのか、迷います。
そんな時に、ぜひ選ぶヒントにしてください。
1.エンディングノートは何のために書く?
そもそも、エンディングノートは何のために書くのでしょうか。
死後、残された家族が手続きなどに困らないようにするため、あるいは家族に自分の思いを伝えるため、もしくは、自分史として残したい。
エンディングノートを書こうとする人の目的は、様々です。
とはいえ、エンディングノートが一番役立つのは、実用的な情報の記入です。
自分の死後、お葬式はどうしたらいいのか、お墓はどこにあるのか。保険は?
自分は分かっているつもりでも、家族は全く知らない、ということは多々あります。そういった細かい情報をノートに書いて残しておくことで、万が一の時に役に立ちます。
そのため、一般的なエンディングノートでは、財産について、お葬式について、万が一の時の連絡先など、実用的な内容を書く項目がついています。
しかし、自分の思い出を残しておきたい。家族に対する思いを残しておきたい。そういう方もいらっしゃるでしょう。
そういう方の場合であれば、自分史的な内容が書ける項目があるエンディングノートの方が向いています。
エンディングノートと一言で言っても、書く本人の目的によっても大きく異なります。
2.無料版を使う
エンディングノートには、無料のものと有料のものがあります。有料のものは書店などで本と同じように販売されています。
無料のものとしては、どんなものがあるのでしょうか。
1.葬儀会社のセミナーなどで無料配付されるエンディングノート
葬儀会社のセミナーなどで無料配付されるものは、冊子になっているので、それなりに便利です。セミナーを聞いて書こうと思ったら、すぐに書けます。
しかし、エンディングノートといっても、全部同じ内容というわけでなく、ノートによってそれぞれ特徴があります。特に葬儀会社が配付するものは、葬儀を契約してもらうのが目的ですから、必然的に葬儀内容については詳細な項目になってきます。その分、財産について書く欄が少なかったりする場合があります。
それに、どんな内容か、見てみないと分かりませんね。もらってみて、書きづらい、自分が書きたい項目が少ない場合は、無理に使わない方がいいでしょう。
2.行政書士事務所や市役所、様々な団体が作成したネット掲載のエンディングノート
検索したら、何でも出てくるこの時代、無料のエンディングノートももちろんあります。
行政書士事務所が作っているものや、市役所が作成したもの、あるいは、終活を推進する団体など、いろんなところが作って、公開しています。
利用方法はPDFをダウンロードしてプリントアウトして使ったり、あるいは、データ上に入力してファイルを保管できたり、などいろいろです。
ネット上に掲載されているものをいくつか見てみましたが、自分史的な内容のエンディングノートが比較的多いようでした。行政書士が作ったものに関しては、相続の専門家として、相続に関して必要事項はもちろん入っていましたが、その他に、これまでの思い出なども記入する欄が多くとってありました。
全体的に、ネット上に掲載されているエンディングノートは、思い出を書く欄が多いようです。思い出を書き留めておきたい、家族へメッセージを伝えたい、そんな方には、手軽に書けていいかもしれません。
無料のエンディングノートでも、十分役立つ内容は書けるのですが、無料だからこそのデメリットがあります。
それは、保管です。
特に、ネット上からダウンロードしたエンディングノートは通常のプリンタで印刷しただけのもののため、長期的な保管に優れていません。また、データとして保管する場合も、紙よりも紛失の危険が大きいですし、データが消えたり、万が一の時に家族が読めない、といったことになるかもしれません。
無料配付される冊子については、プリントアウトした紙よりは耐久性に優れていますが、有料のものと比べると、やはり劣ってしまうでしょう。
まずは、無料版から書いてみる、というのも、エンディングノートを始めるきっかけにはなりますが、書く場所が多く、途中で嫌になってやめてしまう場合もありますので、注意が必要です。
3.有料版を使う
有料版は、本と同じように書籍で扱われています。ネットでも販売されています。
いろんなところから発売されていて、コンセプトも様々ではありますが、一般的なものでいうと千円から二千円前後で販売されています。
無料版と同じく、有料版にも自分史をメインとするものや人生をふりかえるためのもの、あるいは、本当に必要な事項に絞ってあるものなど、いろいろあります。
しかし、有料版の最大のメリットは、なんといっても製本にあるでしょう。
紙の質も製本の質もしっかりしており、保管に優れています。
これは、なかなか無料版にはない点です。
中身については、書店などで実際に見てみて、自分が書きたいと思うもの、あるいは、自分が書きやすいと思うのものを選ぶと良いでしょう。
ただし、選ぶ際には、できるだけ、分かりやすい項目、自分が書きたいと思う項目にに十分なスペースがあるかどうか、それを確認しましょう。
財産関係をたくさん書いておきたいのに、項目が少なくて書き切れない、あるいは、家族への言葉も書きたいのに、そのスペースが少ない、といったこともあります。
また、一方で、書くスペースが多すぎても、人間、書く気になれないものです。
自分の書きたい量によって、ノートを選びましょう。
最後に、ネット上のランキングなどでも上位となっているオススメの一冊をご紹介します。
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これは、実際にエンディングノートセミナーにて使用したものです。
必要事項がまとめてあり、さらに、家族へのメッセージを書く欄などもあります。
そして、この本の最大の特徴は、やはり保管に優れていることです。
上質な紙で作られており、耐久性に優れています。長く使用することができます。
有料版のエンディングノート選びで困ったら、この一冊をおすすめします。
4.まとめ
エンディングノートを書きたい、と思う人の目的は、人それぞれ。
無料版、有料版ともに自分に合ったエンディングノートを使うのが一番です。
まずは、自分のお気に入りのエンディングノートを探してみてはいかがですか。