【オススメ】遺言を書くべきタイミング3選
遺言を書いた方がいいと思いながらも、ついつい書かずにいる。
そんなことはありませんか。
いつかは、と思ってもなかなか手に付かないもの。
そこで、遺言を書くオススメのタイミングをご紹介します。
1.死期が迫った時
現代の医療でも治療できない病気はあります。また、若くても病気にかかり、余命を宣告される、というケースもあります。
よくあるケースとしては、子供のいない夫婦で、夫が病気で余命宣告された場合、残される妻に財産すべてを残したい、と思い、遺言を作成するケースです。
このケースの場合、遺言がなければ、妻は、夫の両親または夫の兄弟と遺産分割協議をしなければならなくなります。もし、若くして亡くなってしまうなら、やはり残された妻の生活を思うことでしょう。その思いを伝えるのが、遺言です。
実は、遺言には、今日か、明日かという死期が迫った緊急時の遺言方式があります。もちろん、危篤であっても、本人が意思表示できることが必要です。
ただし、これは、証人が3人必要だったり、作成後に家庭裁判所に確認請求をするなど、通常の遺言に比べると大変です。
そのため、今日か、明日か、の状態までいってしまうと、現実的には、遺言作成が難しいでしょう。
もし、余命宣告されたとしても、本人の意思もはっきりしていて、署名くらいはできる、というのであれば、公証人に病院まで出張してもらい、公正証書遺言を作成するのをオススメします。
2.自分の誕生日あるいは年齢の節目に書く
普段、何事もなく元気で生活していると、遺言書いておいた方がいいな、と思っていても、きっかけがないと、なかなか書けないものです。終活セミナーに行っては見たけど、セミナーに行ったあと、実はそのままにしている、なんてことも多いのではないでしょうか。
そこで、誕生日をきっかけにする、というのをオススメします。
自分で書く自筆証書遺言なら、手軽に自分で書いて、いつでも書き直しが可能です。
(ただし、書き直した場合は、トラブル防止のため、前の遺言は必ず破棄しておきましょう)
例えば、還暦になった時に書く。毎年見直して、書き直してもいいですし、5年毎、あるいは10年毎に書き直し、でもいいと思います。お誕生日にこれまでの人生を思い起こし、次の世代につなげる未来を書く、というのも悪くないのでないでしょうか。
また、公証人に作成してもらう公正証書遺言は、時間とお金がかかるので、頻繁に作り直す、ということは難しいため、還暦になった時、あるいは70歳になった時、と年齢の節目の年に作成する、と決めてしまえば、「いつかは、いつかは・・・」がなくなって、後悔することなく、きちんと遺言を残すことができます。
3.人生のステージ毎に書く
将来、自分の相続人になる人は、家族構成によって変わってきます。
独身の時、結婚した時、子供が生まれた時、孫が生まれた時。
生涯独身であれば、親が亡くなった時、兄弟姉妹が亡くなった時、甥姪が生まれた時など、さまざまなパターンがあります。
遺言を書いていても、遺言中の相続人になる人が先に亡くなっている場合もあります。指定した人がいなかった場合は、その分は通常の遺産に組み込まれてしまいます。
せっかく遺言を書いていたのに、それではもったいない。
頻繁に作り直さない公正証書の遺言では、そういった問題を解決するために、この人が亡くなっていたら、この人、という風に指定をしたります。
ただ、元気で、自分でも書ける間は、簡単に自分で書き直す、という方法があります。
ライフステージに変化があった時に書き直しておけば、せっかく書いた遺言でも相続人がいないから無意味になった、という事態を防ぐことができます。
自分の相続人が変わった時に書いておく、というのはとても大きなきっかけになります。相続人となる人に何を残すのか、あるいは、残さずに誰か別にあげるのか。
ライフステージが変化した時に、一度振り返って、遺言を作成するのもオススメです。
4.まとめ
「書こう、書こう」と思っても、普段、元気だったら、なかなか書けない遺言。
本来は、元気だからこそ、書いておきたいものです。
自分のお誕生日、人生の節目、ライフステージの変化。
それらの時期を利用して、今年こそは遺言を書いてみましょう。