年末年始、親族が集まる時にやっておきたい終活
日頃、遠方に住んでいる息子や娘、孫などが、年末年始帰省したりしませんか。
年末年始は、何かと親族が集まる機会があります。
普段なかなか会えない親族。会う機会が増える年末年始に、少しだけ相続の話、してみませんか。
1.あらかじめ見通しがある相続は、楽になる
相続の際に、もっともお金がかからないのは、相続人同士がもめないことです。
相続人同士でもめなければ、一番効率的な分け方ができ、スムーズに相続することができます。
それには、まず、生前にある程度、相続の見通しが立っている状況がおすすめです。そうすることで、相続人同士の争いのタネを取り除いておく効果があります。
でも、相続の話はなかなか言い出しづらい。
具体的な金額の話まではしなくても、例えば、家は誰に継いでほしいと思っている等々、将来的な希望として伝えるのも一つの方法です。
また、それによって相続人同士が争いそうであれば、遺言などの方法を考える、という方向性もあります。
2.親族が集まった時だからこそ、判明する未手続きの遺産
父母あるいは祖父母の代の相続で、手続きしないまま残っている不動産などはありませんか。
実は、名義がそのままだった、なんてことも判明することが多々あります。
そういえば、あの土地は?
自分が知らなくても、他の親族が知っていて、そういえば、そのままになってたなぁ、なんて話しも出てくることがあります。
これは、親戚が集まった時によく起こることですが、それをきっかけに、相続の手続きが済んでいない不動産の手続きを進める、ということもあります。
親族が集まる時だからこその話しです。
もし、残っているかもしれない不動産などがあれば、それとなく話題に出してみましょう。そういえば・・・と言い出す親族もいるかもしれません。
祖父母、父母、と時代が下れば下るほど、相続手続きは大変になってきます。空き家の問題も話題になっており、祖父母、父母の代の相続手続きはきちんと終わっているのか、親族が集まるこの機会に、一度確認してみましょう。
そして、もし、それで手続きが終わっていないかもしれない不動産がある場合は、後できちんと調査をしておくことをおすすめします。
3.相続手続きは相続人同士の関係が大きく影響
相続人同士がもめると、調停を起こしたりして、大変な苦労をすることになります。調停まではいかなくても、遺産分割協議の段階でいろいろともめ、相続人同士の関係が悪化するケースも多々あります。
相続人同士がもめると、やはり、時間と労力と、何より精神的に疲れます。
相続は、楽になるようにしてやりたい。
スムーズな相続、楽な相続ができるようにしてやりたい、と思うのであれば、一番は、相続人同士の関係が良好である、ということに尽きます。
相続人同士が仲が良ければ、もめることなく分割でき、また、書類収集においても、全員が協力的であれば、手続きはスムーズに進みます。
普段、遠方に住んでいて、なかなか会う機会がなければ、知らず知らずのうちに心も離れてしまうこともあります。
年末年始に会う機会に、相続人同士が仲が良くなるような交流をするのも、終活のひとつと言えるでしょう。
4.まとめ
スムーズな相続には、相続人同士の良好な関係が不可欠です。そのためには、生前に相続についての見通しを立てておくことがおすすめです。
一方で、まだ相続手続きが終わっていない祖父母や父母の遺産についても確認しておく必要があります。
普段なかなか会えない親族が集まる年末年始に、少しだけ、先の話をしてみませんか。